読了本。[080818]

 君子の交わり、小人の交わり/養老孟司・王敏

○日本はべつに中国に「よく思われる」必要なんかない。考えてみれば、戦後の日中の不幸は、「日中友好」から話が始まったことである。大人の付き合いなら、友好もクソもない。会社で隣にいやなやつが座っていたって、仕事上必要なら、付き合わなければしようがない。そのうち親友になれるかもしれない。友好とは、おたがいに理も非もなく「相手をよく思う」ことではない。君子の交わりは水の如し。この言葉は、双方の文化に共通ではないのか。(218頁)
◆至極日本人思考である。全員に好かれ全員と手を繋ぎ、全員とお花畑。そうでなければ日本人思考の観点からみるとイヤでイヤでしかたないのだろう。そしてそれに戦後散々植え付けられた加害妄想意識とドM思考があいまったのが今の日本として姿勢である。お花畑で共存できないからと言って鎖国のようにガッシャーンと心も身体も門扉も閉ざして生きていけるのか。そんなはずはない。「付き合わなければしようがない」のである。




夢をかなえる「そうじ力」/舛田光洋

人生カンタンリセット!夢をかなえる「そうじ力」

人生カンタンリセット!夢をかなえる「そうじ力」

○ここで、私はあなたにお伝えしておきたいことがあります。
 それは、「あなたのすむ部屋が、あなた自身である」ということです。
 つまり、「あなたの心の状態、そして人生までをも、あなたの部屋があらわしている」ということなのです。(15頁)

○積極思考やプラス思考は、一時の強壮剤、カンフル剤にしかなりません。(51頁)

○これは、そうじ力の基本で、まず一番はじめにしてほしいことです。毎日1回は努めて自然換気をしてください。(58頁)

○周囲のものがあるべきところに納まっていると、自分自身の役割が明確になってきます。やるべきことがハッキリします。(75頁)

○最後の総仕上げとして、「炒り塩」によるフラットな磁場を完成させましょう。……略……
 やり方は、まず粗塩を用意します。それを5分ほどフライパンで炒り、水分をとばします。
 さめたら、部屋中に撒き後は掃除機で吸い込みます。(79頁)

○「ゴールデンルール(黄金律)」というものを知っていますか?
 ゴールデンルールとは、「自分がしてほしいと思うことを人に与えよ」という法則(ルール)です。(95頁)

○さあ、それでは、「ありがとう空間」の作り方です。……略……
 呼吸法で心と磁場を整えたら、ここに、「ありがとう」という言葉とぞうきんを使い感謝の磁場を作ります。はじめる前に感謝のターゲットを決めましょう。……略……そしてその人のことを思い浮かべ、「ありがとうございます」と言いながら拭き上げます。……略……拭き上げ方は先ほどと同じように、タテタテ・ヨコヨコとゆっくり拭きあげます。(114頁)


◆なぜ言っていることはとても感じ入るところがあるにも拘わらず、オーラだとか大宇宙のパワーだとか見えない意志だとかありがとう空間という言葉が挟まるだけで三信七疑くらいになるのだろうか。この本の旨を言えば極少ない点に絞ることができる。
 それは、第一に落ち込んでる時は自分の部屋も散らかってること多いからまずは部屋片付けながら気持ちを落ち着けてみたらどうだい? ということ。
 第二に気持ちが落ち込んでる時にひたすらに落ち来でてもしようがないから窓を開けて空気入れ替えて気分転換しない? ということ。
 第三にとにかく拭いてるだけじゃ厭きちゃうから誰か感謝したい人のことでも思い浮かべながら一生懸命拭いてみな。そしたら忘我っぽい心持ちになって良い感じだぜ。
 だいたいこの三点を言いたいがためによく分からない所謂「第六世界におわします大宇宙意志様が使わした十二の黒太陽のうちの七番目の黒太陽が六番目の黒太陽に衝突しようとする時…………」的なことをこじつけようとするんだろうか。言ってることはいいのにな。